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小林よしのり
2025.1.5 08:24日々の出来事

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』ムービーの感想

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』のムービーが送られ
てきたので、感想を書いておこう。
これでひとまずアニメーションはすべて揃ったようだ。
今後は効果音などが入った完成版が来るそうだが?

『山のぼり』のお話
学校行事で登山することになったが、お助け軍団の力を
借りずに自力で登山すると言い張る茶魔と、こっそり
ついていくお助け軍団、御坊邸の作戦本部から指示を
出す爺やがいちいち大袈裟で楽しい。
夜、沙麻代ちゃんたちが寝る女子のテントに入り込んだ
茶魔と袋小路が、クマと間違われ、慌てて牛や馬の鳴き声
をして出ていく場面も愉快。
袋小路と厳しい崖を登っている…と思いきや、実はまったく
厳しくない、ゆるい登り坂だったという描写も、分かりやすく
表現できている。
嵐になって森で迷ってしまった場面も、森の怪しい暗い闇の中で
通掛聞造さんと出会うが、シルエットと声だけしか分からない
表現も面白い。

『大掃除』のお話
御坊邸の大掃除をみんなでする話だ。
総責任者になった茶魔が張り切っていて、やたら可愛い。
ゴキブリが出てきて皆で追いかけて退治しようとする
ドタバタ感も楽しい。
暖炉の中にサンタクロースがはまり込んでいたり、
ヘリが上空から大量の洗剤と水を撒いて屋根を綺麗にしたり、
茶魔型の巨大な仏像が出てきたりと、絵的に面白い場面が
次々と続くのがいい。
貧ぼっちゃまの弟妹たちが、終了後のカレー目当てに張り
切ったり、おやつに喜んだりするのもハッピーで可愛い。

『スケート』のお話
冒頭、貧ぼっちゃまのスケート靴が、下駄と鍋の蓋で
できた自作のスケート靴なのがいきなり笑える。
茶魔が滑って転んでしまい、頭のツノでくるくるとスピン
し過ぎて病院に運ばれ、丸くなってしまったツノに絆創膏
を貼っている茶魔が可愛い。
ツノが丸くなってしまった茶魔が、尖った物をすべて
丸くしないと気が済まなくなってしまったエピソードが、
いちいち可笑しい。
袋小路が茶魔のツノを直すシーンもなんだか笑える。
最後、スケートリンクの観客席にいる沙麻代ちゃんの足が
男みたいに開いてしまっているので、膝を閉じたお嬢様の
座り方に直してほしい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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